各キャラクターの内面を変化させた演出これは新国立劇場の「ドン・カルロ」で感じました。
この時の演出も現代か近代置き換え型の演出。
しかし非常に人間の心の中の光と闇が上手く引き出されたタイプの演出と感じましたね~。o(^-^)o
「ドン・カルロ」の定番的な演出は5幕版では4幕1場(4幕版では3幕1場)のエリザベッタ&エボリ公女のシーン。。。
このシーンはエボリの仕打ちに怒ったエリザベッタがエボリに修道院行きか追放のどちらかを命じて、その後でエボリの劇的なアリアが入ります。
そのエボリが歌うアリア「惨い運命」の時の演出が・・・
殆どはエリザベッタがエボリに冷たく追放を命じて退場ってのが多かったのですが、新国立劇場の演出はそんなタイプじゃなくて人間としての暖かみや秘めた同情的な部分が垣間見えるタイプの演出だったのをハッキリと覚えています。(^o^)
このシーン・・・オペラではなくて原作の戯曲ではもっと冷たい感じでしたよ~!(-_-;)
確かオペラの様にエリザベートが直接エボリに追放を命ずるのではなく第三者的な人物がこの事を伝えていたと思いますから。。。(^^;)
だから戯曲の方が冷たく感じる。
最近のオペラの演出って様々なネット上のレビューを読ませて頂いたら多様化しているというか、事細かく表現されている演出が増えてきているんだなぁ~・・・って感じています。
オペラの場合は歌手の力も不可欠ですが歌手がいくら頑張っても演出が不味かったら公演そのものの出来具合に影響を及ぼすと言う事はけっこう多いようですねぇ。
歌が良くても演出が下品だったら見ていて不快に感じるってのはオペラだけでなく他の分野でも言えそうな気がします。(-_-;)
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好きな演出と言えば、DVDにもなっている2005年マドリッド『理髪師』や、実演も観た2006年ジェノヴァ『チェネレントラ』等は決して忠実に時代を再現していないけれども洒落ていますし、最近観たものではペリの演出による『連隊の娘』と『愛の妙薬』も読み返してありますが可愛らしくて好きでした。またペーザロの『泥棒カササギ』は前衛的ながらもエネルギーに溢れていて引き込まれました。
古典的なもので好きと言えばやっぱりポオネル演出の『アルジェのイタリア女』。一方、古典的でも歌手が並以下だと満足度はがた落ちですね。
不快だったのはいつぞやのウィーン上演『ドン・カルロ』。カルロとロドリーゴのあの二重唱を二人が床を赤ちゃんか芋虫のように這い回りながら歌うんです!いくら意味があると言っても、許せませんでした。