このオペラはCDで鑑賞しました。
この「ジェンマ・ディ・ヴェルジ-」っていうオペラはCDを聴くまでは全く知らなかった作品で、CDを購入するきっかけも私が超大好きなテノール歌手ルイス・リマがタマスの役を歌っていたからです(*^o^*)
この作品は日本では上演されているのを殆どきいた事がないし、また海外でも最近は殆ど上演されているのをききません(^^;)
ハッキリ言って・・・これって本当にマイナー作品ってところでしょうねぇ。。。(^^;)
まず序曲はドニゼッティ特有の、彼の他の有名オペラの序曲にでもある様なタイプと同じ様な序曲でした。
だけど、中身はって言うと・・・ストーリーは離婚・再婚・嫉妬・復讐・殺人・自殺っていう暗い要素が集結したような内容なのですが、音楽としては全体的にあまり暗さを感じさせられないのですよねぇ。。。(^^;)
特にテノールが歌う一匹狼的な復讐の鬼みたいなタマスの歌う旋律が・・・あまり怖さを感じさせられない(^^;) それとジェンマの部下のグイードはちょっと全体的に優し過ぎるかなぁ。。。(^^;)
特に一幕でタマスがローランドや他の弓兵達に対して恨みつらみをぶちまける箇所のアリアなんか・・・ちょっと旋律が明るすぎる様な気がしました(^^;)
だけど、タイトルロールのジェンマの旋律はと言えば・・・まぁまぁ、そこそこあのキャラの慎ましやかさと嫉妬深さが現れていた様な気がします。
私が持っているCDは1976年4月、パリでのライブ録音のものです。
アルマンド・ガット指揮、出演はジェンマ=モンセラ・カヴァリエ、グイード=ファン・ポンス、タマス=ルイス・リマ、ヴェルジ-伯爵=ビンセンテ・サルディネロ、ローランド=フランソワ-・ルー、イーダ=アンナ・リンガール
まず気になったのは・・・男声合唱でちょっと・・・中には地声の様な声で凄く押し出したような声が聞えてきたのが凄く耳に付くなぁって感じました(^_^;;) まぁ、ずっと・・・って事はないからまだ良いですけどねぇ(^^;)
タイトルロールのモンセラ・カヴァッレはジェンマの慎ましやかさと気性の激しさが見事に現れていたって感じです。
ドニゼッティのオペラって主役級のソプラノは案外リリコ・レッジェーロ系の声質がメインって感じなのですが、このジェンマのキャラはリリコ・レッジェーロよりもう少し強い声のリリコ系が丁度良いかな・・・ってところで、声質が分厚すぎる事も無く、また細すぎる事も無いカヴァッレの声が丁度良い線かなぁ。。。って感じです(^o^)
グイードのファン・ポンスは声が凄くソフトな感じのバリトンなので忠実なジェンマの部下にピッタリって感じでした。
ポンスの声ってとにかくソフトだから主人公が辛い心情にある時に慰める役柄にピッタリって感じです(^o^)
タマスのルイス・リマは、この時は彼がまだ27歳位の頃の若い時のものです。
リマの声はまだ若かったのでかなり線が細い感じでしたが、やはり表現力は完璧にベテラン並の表現力です(^o^)
凄く役に入り込んだ歌い方がこの頃には既に顕在していました(^o^)
あとは、このタマスの歌うメロディーがこのキャラの性質の割には怖さを感じさせられないメロディーなので・・・このメロディーがもっと違うものだったら・・・リマの魅力が更に現れていたかも・・・って感じです。
ドニゼッティ作曲 歌劇「ジェンマ・ディ・ヴェルジー」Story攻略[0回]
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