サルスエラっていうのは、今までは私自身もまだあまり聴いた事が無かったのですが、スペインの民族喜歌劇の事であるっていうのは、聞いた事がありました。
今回、私が聴いたのはCDで、演奏時間が約40数分間程でかなり短いなぁ・・・と感じました。
この「ボヘミオス」もこれまでは全く聴いた事がなかったし、題名すら初めて知ったものでこのCDを聴くのは貴重なものでした。(これ買ったのは・・・実は私が大好きなルイス・リマが主役の作曲家の役を歌っているのを知ったからなのですが・・・)
あと、このサルスエラはストーリーと歌詞を照らし合わせてみたら、ストーリーにあるシーンが歌詞にはないシーンも沢山あったって感じでした。
確か、前に人から教えて頂いたのですが、サルスエラって歌の部分と台詞の部分があって、このCDは歌の部分だけが収録されていたのかな・・・?と思っています。
これ、序曲の出だしはダイナミックですが最初のうちはサラっとした感じでちょっとシャンソン風なメロディが流れていたって感じでした。
このサルスエラはテノールが2人(ロベルトとヴィクトール)出てきますが、何かキャラと言い、雰囲気と言い・・・凄く対照的な雰囲気がします。
ロベルトはカッコ良い、一方でヴィクトールはちょっと地味な感じで女の子にもてないタイプって感じで、全く違った雰囲気に思えました。
他ではコセッテですが、このキャラは内気ながらも、やきもちやきって感じでソプラノ・リリコが歌うより「ボエーム」で言うならムゼッタの様なリリコ・レッジェーロ辺りの声の方が雰囲気が良く現れそうな気がしました。何せこの役のマリア・バーヨの澄んだ様な感じの細目の声が見事にこのキャラにハマっていたからです。
これ、曲全体的に聴いていると、ダイナミックさ、滑稽さ、ロマンティックな雰囲気もあってあらゆる感情が混ざったって感じでしたが、聴いていて凄く元気が沸いてきて、気分もスカッとする感じです。
特に第二部のボヘミアン達の自由を歌う合唱が憂鬱さなんかを吹っ飛ばしてくれるって雰囲気に思えました。
またラストはコセッテとロベルトのデュエットでロマンチックな終わり方で、もう一度聴きたいなぁ・・・!って気分になるって感じでした。
歌手は何と言っても、マリア・バーヨの鈴の様な澄んだ透明感のある美しい歌声が最高に良かったです。とにかく聴いていたら心地良くなる様な歌声なので・・・。本当に良かったです。
ルイス・リマは悲劇的な役のイメージが強いのですが、この時は声が以前に比べるとスピントっぽい感じになっていて、セクシーさも増して第二部でのジュアナとセシリアとのシーンではコミカルな雰囲気の歌い方で、他のオペラとは違う彼の新しい魅力が感じられました。
サンティアゴ・S・ジェリコは最初は少し地声っぽい声に感じられましたが、第二部からはレッジェーロ・テノールの典型って感じの声でこのキャラに凄く当てはまった感じに思えました。
ビーベス作曲「ボヘミオス」Story攻略[0回]
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