前回の
[「ファウスト」の題材のオペラ1]の続きをカキコ。
今度はボイートの「メフィストフェ-レ」についてもう少し突っ込んで行きましょう~!(^o^)
ボイートの「メフィストフェ-レ」ってプロローグ、「ファウスト第一部」、「ファウスト第二部」、エピローグ・・・ってなっているのですが、この中の「ファウスト第一部」がグノーの「ファウスト」と似ているというかマルゲリータ(グノーのオペラでは"マルガレ-テ")とのロマンスが描かれているんですよねぇ。
それでグノーの「ファウスト」の場合は恋愛的な面ではファウスト&マルガレーテとのロマンスのみが描かれているのですが、ボイートのオペラでは「ファウスト第二部」でファウストと別の女性とのロマンスも描かれているんです。
トロイの美女へレナ("エレナ"との解説もあり)とのロマンスですよねぇ。
このヘレナとのロマンスはファウストが彼女の美しさに魅了されて愛を告白、そして彼女もそれに答える・・・っていう設定になっています。
グノーのオペラの場合もこのトロイのヘレナの様な古代美女に魅了される所は第五幕で描かれているのですが、その時はマルガレーテもまだいるんですよねぇ。
しかしボイートのオペラでは「ファウスト第一部」のラストで既にマルガレーテの死が描かれています。
グノーの「ファウスト」ではタイトルロールがファウストなのでファウストが中心になっているって感じですが、ボイートの「メフィストフェ-レ」では悪魔がタイトルロールなので、悪魔メフィストフェ-レがプロローグでファウストを堕落させる事を誓う所から始まっているんですねぇ。
そしてラストでは悪魔が神に敗れた事を認めて去っていく所まで描かれているんです。
ボイートのこのオペラの初演が上手く行かなかった原因は彼は当時イタリア・オペラを批判していたそうですねぇ。
初演がその時期と重なったせいでボイートの事を良く思わなかった聴衆から大ブーイングを浴びせられて失敗してしまったと解説されています。(-_-;)
それプラスオペラが長大過ぎた事もあったそうですが。。。(^^;)
それで縮小された改訂ヴァージョンが上演されてから上手く行ったようです。
グノーの「ファウスト」はファウストをメインにしてファウストとマルガレーテのロマンスだけに絞っている・・・って感じなのですが、ボイートの「メフィストフェ-レ」では「ファウスト」の原作に最も忠実である・・・という評価がなされたオペラだそうです。
ボイートに関しては、もう一つ「ネローネ」というオペラもあったようですが、こちらは完成してないようです。
未完・・・って聞くと・・・その後どうなったんだろう?・・・って気にならなくも無いです。(^_^;;)
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