このオペラは、どちらかと言うと現代オペラに部類されると思います。
元々はテレビの放映用のオペラとして作られた物だそうで、初演は1951年のクリスマスイブの時期にテレビで放映され、その後に舞台で上演されたようです。
舞台での初演はTV初演の翌年1952年に行われたそうです。
メノッティは殆どのオペラを自身で台本まで書いたとか。。。
作曲年・・・1951年
初演・・・1951年、NBCTVでの放映
舞台初演・・・1952年、インディアナ大学
登場人物アマール(ソプラノ)
アマールの母(ソプラノ)
カスパール王(テノール)
メルヒオール王(バリトン)
バルタザール王(バス)
従者(バリトン)
あらすじ足が悪く松葉杖を付いて生活をしている羊飼いの少年アマールは星空を眺めて笛を吹いています。その星空の中に大きな流れ星を見つけた彼は家の中に入って母親にその事を告げます。
貧しい生活で食べる物さえもない事で母親はアマールの話を信じず、生活の不安から嘆きます。そんな母親をアマールは自分が道化師姿で笛を吹いてお金を稼ぐ事を言って母親を慰めます。
親子が眠りにつくとカスパール、メルヒオール、バルタザールの3人の王が、このアマール親子が暮らしている小屋にやって来て、戸をノックします。3人の王は、この親子の暮らす小屋に1泊泊めてもらおうと思ったのです。
応対したアマールは自分の目の前にいる王を見て驚き、見ては母親に告げ、再び見にいくとその度に王が1人ずつ増えていると言うので、母親は息子がふざけていると思い込んで、彼女自身が戸口へ見にいくと、王様3人組が立っていました。
王様が3人も来た事に凄く慌てた母親に王の中の1人が、1夜の間だけ休ませてもらうだけでOKだと言います。
星空に大きな流れ星を見つけたアマールは、この王様3人組こそがそうだと思い込んでいます。
もてなしの準備に母親が出かけ、その留守中にアマールは王様達に質問をぶつけます。また反対に1人の王がアマールの事を尋ねると、アマールは自身の身の上話的な事を語り、明日からは乞食になってしまう事を告げます。
薪を持って戻って来た母親はアマールに、王達にもてなす物を集める様に命じると、王様3人組みは今は貧しいが生まれながらにして王となる者の誕生を祝う事を告げます。母親は誤解してその事がアマールの事では・・・と喜びますが、王達の答えは違っていました。
近所の羊飼い達が集まって宴会を楽しんだ後に眠りにつきますが、母親は貧しさのあまりに黄金を盗んでしまって大騒ぎになりますが、アマールはそんな母親を必死に庇い、「盗んだのは自分だ!」と言います。
そんな様子を目撃した王はアマールの親孝行ぶりを称えて黄金を与える事を決めます。しかし、自分の誤った行為で恥ずかしい思いをした母親は黄金を返そうとします。
そして、アマールは自分の松葉杖を差し出して、この杖を贈り物にして欲しいと頼み込んだ時に奇跡が起こり、アマールは足が治り、歩ける様になります。
アマールが神の祝福を受けたと思って3人の王たちは喜び、アマールはこの3人の王様と共に旅立つ事になり、そんな息子を母親は何時までも見送るのでした。
YUKIのコメントこのオペラは、大分前に私の地元へ都会のシティ・オペラの団体が公演に来た時に賛助出演って感じで、地元の合唱団として合唱で出演しました。
このオペラに関してはこの時の合唱で出演しただけなんですが、楽しかったです(^o^)
合唱は、確か羊飼い達が集まって宴会をするシーンで、殆どはアマールと母親、王3人組のソロやアンサンブルが中心になっていました。
私達の合唱団の出番は、その宴会シーンでしたが、この中にバレエが挿入されたりして、劇中でバレエを観ていてもエキサイトした感じで楽しいです。
ストーリー的に見ると、何となくクリスマスの大きな贈り物って感じですよねぇ(^^)
贈り物は大抵は物品の手土産って感じのプレゼントのイメージが強いですが、こう言う風に足が悪かった少年の足が回復するっていうのは正に最高の贈り物・・・というより奇跡ですよねぇ(^o^)
アマールの役の声種はボーイ・ソプラノってなっている事もありますが、私が合唱で出演した時はソプラノが歌っていたので、ソプラノにしています。
このオペラは、大人も子供も楽しめる内容だと思います。
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